財団法人群馬健康医学振興会

 このたび、公益財団法人群馬健康医学振興会より「肥満と疾患:どこまで解明されたか?」を発刊いたしました。この財団は、2015年4月1日をもって一般財団から公益事業を展開する公益財団法人になりました。その活動の一つとして、県民の健康増進への貢献のための医療関連図書の刊行が挙げております。すでに5冊の図書を刊行し、各々が県民の健康増進のお役に立てたと自負しております。
 今回は、本振興会の役員が集まり現在どのような話題が県民の皆さんにとって健康増進、疾病予防に有用かというテーマの下に長時間にわたり討議をいたしました。また、県民の肥満の割合が全国平均と比較して男女とも高いこと、肥満が関連する疾患の多いことから肥満と疾患について専門家に易しく解説をしていただき、少しでも皆様のお役に立てばと企画いたしました。幸いなことに本県は大学を中心として肥満の研究が行われ、また県内各所の病院には肥満外来がありますこともこの決定を推進した大きな理由になっています。
 本書では、肥満の総論から肥満と疾患の関係、その治療さらには肥満研究の最前線を取り上げ、多くの肥満に関与されている臨床医や基礎的研究を行っていらっしゃる方々にペンを執っていただきました。第1章では、肥満そのものを取り上げ、疫学、定義や関連する細胞やエネルギー代謝を解説し、さらにこの章を読むことで基礎的事項をやさしく理解できるようにし、本書全体の把握を容易になるようにしました。第2章では、肥満と疾患の関係を16項目について挙げて、その各々に詳細かつ容易な理解のための事項を加えました。第3章では肥満の治療について、食事の面から、運動、認知行動療法や薬物療法さらには外科的治療まで言及しています。第4章は肥満研究の最前線について、遺伝の面から、腸内細菌の面から、脂肪細胞や摂食のメカニズムについて触れられています。それ故、どの分野であろうと肥満との関連について、あるときは百科事典のように、ある時はその深い理解に十分役立つものと思われます。
 この本が上梓され、広く県民のお役に立てば、財団として望外の喜びであります。末筆になりましたが、具体的なプランニングをしていただいた群馬大学大学院 病態制御内科 山田正信教授、お忙しい中、各項目を御執筆いただいた方々、この本の立案から完成までにご尽力くださいました財団の常務理事白倉賢二先生ならびに事務局の方々、さらには上毛新聞社の方々に心から御礼申しあげ、発刊に寄せての言葉といたします。

                        
財団法人群馬健康医学振興会 理事長 森川昭廣
(「本書発刊に寄せて」より引用)
肥満と疾患
本書籍は、定価2,200円+消費税で群馬大学医学部附属病院内の売店及び上毛新聞社出版部で販売しています


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