6月に移転したばかりの前橋赤十字病院の院長、中野実先生(昭和57年卒)にご講演していただきました。西日本豪雨の直後、まだその被害全容が明らかでなかった頃、平成30年7月11日に群馬大学医学部附属病院内臨床大講堂で前橋支部総会および講演会が開催されました。当日6時45分から総会で7時から講演会でした。私はクリニックの外来が長引いてしまい、急いで駆けつけたのですが、臨床大講堂に着いたときは中野先生の講演がすでに始まっており、自己紹介をされておりました。
 中野先生は『前橋赤十字病院の現状と展望』と題してご講演されました。
 動画で新病院の施設、設備をご紹介していただきました。高度救命センター、CTつきの手術室、NICUなど、がん治療においては、サイバーナイフ、化学療法室など見せていただきました。病院前医療を重視した救急体制としてステーション方式(前橋消防署の救急車が病院内に常駐している)や、ドクターカー、ドクターヘリ、体外式膜型人工肺を備えたECMOカーなど紹介していただきました。災害医療についても、常時DMATチームが派遣できること、SCU(StagingCareUnit広域搬送拠点)の話、病院敷地内の防災緑地(自衛隊の双発ヘリコプターCH27が発着できる。)などお話しされました。前橋市の市民病院、群馬県の県民病院の代わりの役割も期待されており、新病院のテーマは『みんなにとって、やさしい頼りになる病院』とのことです。
 座長は例年通り白倉賢二先生が務められました。講演が終わり質問の時間となったのですが、多くの質問があり時間が足りないぐらいでした。病院の体制や防災についてなど、中には『今は自衛隊無線と防災無線との連携が改善されたか?』と大変マニアックな質問もありました。それだけ前橋赤十字病院が期待されているということだと思います。
前橋支部開催の講演会は今回で6回目となります。
 最初は母校の基礎医学を応援しようと『群大基礎医学教室の活躍を紹介する』というコンセプトで始まったそうです。第1回は神経生理学教授の平井宏和先生に「脊髄小脳変性症モデル動物作成による病態解明と先進的治療法の開発」、第2回目は分子細胞生物学教授の石崎泰樹先生に『群馬大学大学院の現状と展望』との題でご講演いただきました。その後、母校の状態を知りたいという強い要望があり、平成27年の第3回では当時の群馬大学大学院医学系研究科長・医学部長の峯岸敬教授に『群馬大学医学部の現状と展望について』ご講演いただき、一昨年の第4回では群馬大学医学部附属病院病院長の田村遵一先生に『群馬大学医学部附属病院の現状と課題』と題してお話しいただきました。昨年は群馬大学医学部附属病院救命救急センター長である救急医学分野教授大嶋清宏先生に『救命救急センターの現状と展望』でご講演いただきました。
 今回の講演で一昨年の田村遵一先生に続き、昭和57年卒の登場となりました。さらに田村先生は高崎高校卒ですが、中野実先生は前橋高校卒業で私と同期です。大変誇らしくうれしく思います。
 講演会の後、懇親会が病院内アメニティーモール一階のイタリアンレストラン『チネマ』で開かれました。(ご存じない方のために:『チネマ』は敷島公園の『朔詩舎』と同じスワン系列のレストランです。結構良い所です。昨年の57のクラス会もここで行われました。)
 飯野佑一同窓会会長の乾杯のご挨拶の後、田村遵一病院長と群馬大学大学院医学系研究科長・医学部長の石崎泰樹先生にお話ししていただきました。 今回、藤田達士名誉教授もご出席され貴重なご意見をお聞きすることができました。学生さんたちも混ざり、色々な話題で盛り上がり、楽しい時間はすぐ過ぎてしまいました。最後に、前橋支部長の山田邦子先生がご挨拶され、お開きとなりました。







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