2016年3月12日(土)、東京・渋谷エクセル東急で開催しました。参加者は37名で昨年と同じ人数でした。
 小原甲一郎相談役(昭39年卒)の開会の辞があり、式次第により進められました。今回は同窓会長と同窓会幹事がご多用でご来駕いただけず、少し寂しい幕開けとなりました。今年度は川邉昌道先生(昭46卒)が地域功労賞を受賞され、ご挨拶がありました。川邉先生は群馬大学医学部第二外科に入局し、平成5年以降東京都奥多摩町の奥多摩病院に院長として赴任され、小河内小学校と中学校の学校医を、両校が閉校となる平成15年まで勤められた、地域医療の代表者です。東京都の僻地という言葉の違和感を禁じえない環境の中で、長年ご健闘いただいた功績に同窓会から暖かい功労賞が授与されました。恒例の特別講演は、国立感染症研究所、名誉所長の渡邉治雄先生(昭50年卒)に「感染症の世界的動向」をお話いただきました。略歴は自己紹介という形でお願いしました。これは座長の私が事前に略歴を入手するのを忘れたための苦肉の策でした。略暦自体が非常に興味あるもので、先生の生き様に感銘しました。その後の本公演は感染症の歴史から始まり、新興・再興感染症の観点から、名前に馴染みはあるけれど詳しくは知らない疾患について、興味深く丁寧に解説していただきました。日本はバイオテロの先進国で、オウム真理教が炭素菌を使ってテロを計画したときの逸話や、動物由来の薬剤耐性菌の伝播など、「なるほどそういうことだったんですか」と眼から鱗でした。エボラ出血熱、デング熱、ジカ熱、MERSの各論も背景を含めて判りやすく解説いただき、最後の薬剤耐性菌の話題は、どのような経緯でカルバペネム耐性菌が出現したか、家畜の担う責任が重いこと、それへの配慮が大事なこと、そして新興感染症のコントロールはWHOとの連携が大事であることが強調されました。聞き終わって皆さんからは感動のため息、そして質問と討論、短いながら充実した一時をすごしました。
 その後約1時間の懇親会では若い会員と、常連の先輩が和気藹々に懇談し、あっという間のことでした。最も若い女性の青木由貴先生(平13年卒)と、最も若い男性の古畑匡規先生(H22年卒)から締めの挨拶を頂き、1年後の再会を約してお開きとなりました。
 今回は日本医師会の生涯教育制度認定事業として、1.5単位が取得できました。


 






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