例年11月の第2日曜日に上野精養軒で前橋医大3回生のクラス会が開かれています。卒業後61年も経っていますから今年集ったクラスメイトは、写真の如く僅か6名。昭和29年卒、旧制最後の医学部生ですから、年齢も86歳から96歳までとさまざまです。
 終戦を迎え、軍人の学校から旧制の高校へ入り、そして、大学へと進んだ我々クラスメイトは、60名でした。しかし、そのうち初めから医師を志し入学した者は何名いたのでしょうか?私をはじめ、東大その他の旧帝国大学一期校の理学部・工学部・医学部の受験に失敗し、入学した者も多かったようです。
 ですから今の医学部生のように大した勉強をした覚えもなく、留年制度もなかったものですから試験の前に少し勉強して合格させてもらっていたように思います。今思えばのんびりした学生生活だったような気が致します。
 しかし、当時の国家試験は、面接・口頭試問もありましたので国家試験の二、三ヶ月前は猛勉強した記憶があります。
 あれから、60年。私も投与する薬の名前がすんなり口から出てこない年齢になりましたが、ありがたいことに週に一度の診察に「院長先生に診てもらいたい」という患者さんが来院してくれます。医師免許証は書き換えもなく、こんな年寄りであっても信頼してもらい、今でも診療できるのですから、幸せです。
 クラスメイトの半分以上はあの世へ旅立ちました。私自身も若い頃のタバコの吸い過ぎか、COPDで悩んでおります。また、クラスメイトの中には脳梗塞、癌などでクラス会に出席できないとの返事も多く寄せられています。
 英語では我々のように年老いたドクターはOld Doctorとは言わず、Veteran Doctorというとのこと。本当かなあ…
 群馬大学医学部も大分マスコミを賑やかせているようですが、後輩のドクター達よ、母校の名誉にかけて頑張ってください。
来年の再会を約束し、我々は別れました。芹澤幹事、御苦労様。ありがとう。

 






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